Chef's Universe

Alexis MOKO は京都の丸太町で大きな町屋を改造した美しいレストランのオーナーシェフだ。開店 2 年目でミシュランの星を 1 つ得た。順調なスタートに見えるが、それは パンデミックの嵐がもたらした厳しい試練のトンネルを抜けながらやっと手にし始め たものだ。

 

井口シェフは味、食感、温度、時間経過の変化、そうしたものの組み合わせとバランスを図 る距離感に優れている。クリエイティブな能力をメインテーマのように期待されるレスト ランのシェフとして仕事をすると、期待されるさまざまな角度から染み込んでくる要因で それらがぶれる事がある。
渡辺雄一郎シェフは、ずっとエリートコースを歩んできた。辻調理師専門学校のフランス校、 クールシュヴェルとサントロペの二つ星ル・シャビシューでの研修。その後ル・マエストロ・ ポール・ボーキューズでポジションを得ても、ロビュション・グループでシェフを任されて も、そのまま上のポジションを目指すのではなく、他シェフの店に修行に出てはまた戻って 腕を磨くという、常に厳しく研鑽を意識し実行してきた料理人である。

LA BONNE TABLE はおよそ 10 年前に LʼEffervescence の姉妹店として、東京の東側江戶 の香りが強く残る日本橋にオープンした。その店名は、LʼEffervescence 生江シェフのリク エストによって、ミシェルがつけたものだ。

St Pierre は、まだ江戶時代の雰囲気、下町情緒が豊かに残っている、東京の東側に位置する 人形町というエリアにある人気のビストロだ。フランス料理の著名シェフを始めとしたこ の業界の人々、ヨーロッパ線のフライトアテンダントなど、フランスの食文化に精通した常 連を多く持つ店として知られる。

飲料と食事のペアリング。それらは、古代エジプト、ギリシャ、ローマなどで、すでに時代の洗練と進化を見る事ができる。世界のさまざまな食の歴史の変遷を経て、20世紀の終盤からは科学の進化とテロワールの再評価とそれへの信仰が、世界のガストロノミー・テーブル上のペアリングというアクトをダイナミックにしてきた。そこにCovid-19影響が加わって、ノン・アルコール飲料とのペアリングという新しい領域まで生み出した。

翻って日本は古代から季節の国。

祖母の名前を冠したODETTEでミシュラン3つ星、ASIA BEST 50の最上位を獲得し、素晴らしい個人的な才能と組織リーダーとしての力量を見せるJulien Royer。彼が2店舗目のClaudineをオープンしたのは2022年だった。友人のJulien Mercierexecutive chefとして迎え、植民地時代の教会をスタイリッシュに改修、そこに今度は母の名前を冠してのスタートだ。