Alexis MOKO は京都の丸太町で大きな町屋を改造した美しいレストランのオーナーシェフだ。開店 2 年目でミシュランの星を 1 つ得た。順調なスタートに見えるが、それは パンデミックの嵐がもたらした厳しい試練のトンネルを抜けながらやっと手にし始め たものだ。
パリの郊外ヴェルサイユ生まれの彼は、調理学校卒業後パリのタイユバンで 6 年しっかり学んだ後、ロンドンで The Ledbury, Eric Frechon の率いる Lanesborough hotel そして Connaught hotel で腕を磨いたエリート中のエリートコースを歩んだ。
しかし、 日本人の奥さんと子供達と共に食材の宝庫である日本を次の地と選んで移り住んだ時にCOVIDはやってきた。予定していた仕事は消えてしまい自分達で一からスタート。何をどのようにやろうか。 人を知り、京都を知り、周辺環境を知り、大原の自然を知り、道は開けていった。フランス食材を始めとして輸入食材は使わない。全て日本国内産で多くが京都産だ。
それを自分が探究し続けたフランス料理メソッドに乗せる。折衷は一切しない。奥行きの ある京町家らしい空間でレベルの高い隙のないしっかりとしたコンテンポラリー・フレ ンチをフランス・ワインと共に提供する。抜群の gastronomy 体験と言えよう。