祖母の名前を冠したODETTEでミシュラン3つ星、ASIA BEST 50の最上位を獲得し、素晴らしい個人的な才能と組織リーダーとしての力量を見せるJulien Royer。彼が2店舗目のClaudineをオープンしたのは2022年だった。友人のJulien Mercierをexecutive chefとして迎え、植民地時代の教会をスタイリッシュに改修、そこに今度は母の名前を冠してのスタートだ。
コンセプトはNeo Brasserie. 世界屈指のハブ都市を拠点にイノベーティブ・フレンチのスーパースターとして快進撃を続ける料理人として、もっと料理はオーセンティックでありつつカジュアルでクールな場を提供したい。そんな思いに突き動かされて作ったa la Royerとして今を映すBrasserieだ。例えばODETTEでは、フランス料理を基礎にして再解釈されたアジアそれも茫洋としたアジアではなくて十分に研究されたある特定のアジアがメロディを支えるハーモニーのように巧みに組み込まれている。
CLAUDINEはそれがゼロではないがずっと少ない。その分もっとクラシックなフレンチだけれど、返って今を感じる一捻りをストレートに感じる余裕も生まれる。植民地時代の教会はそうした料理が作り出すグルーブととても良いバランスを保ち、いい時間を生み出している。Neo Brasserie CLAUDINE in Singapore by Julien Royer その言葉の並びが作り出す期待通りの時間がそこに流れている。